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あなたの生活を便利に変えるIoT

突然ですが「ユビキタス」という言葉をご存知ですか?

あらゆるモノがインターネットにつながる「ユビキタス」という概念が盛んに議論されていたのは1990年代末期のこと。筆者がアンリツに新卒入社して希望に燃えていた時代の話です。歳がバレますね。

2010年代後半には「IoT」と呼び名を変え急速に普及し、今では私たちの生活や「へぇ!」と驚く意外な用途まで、幅広く用いられています。具体的な事例をいくつかご紹介しましょう。

スマートホーム

IoT化された家電製品や住宅設備が私たちの生活にもたらす利便性は、IoTをもっとも身近に感じさせてくれる一例です。

たとえば、スマートロックによって鍵を触らずに玄関ドアの施錠や開錠ができ、鍵のかけ忘れを防げます。スマート家電で外出先からエアコンやお風呂を遠隔操作すれば、帰宅前に家の中を快適な環境に整えることが可能、真夏や真冬のお出掛けにありがたいですよね。

また、太陽光発電や蓄電システムをIoTと組み合わせて、住宅設備のエネルギー利用を制御し、快適な住環境とともに省エネルギー化も実現できます。

ヘルスケア

IoTは私たちの健康管理にも役に立っています。「ウェアラブルデバイス」というと何か取っつきにくいですが、「スマートウォッチ」といえばお馴染みの方も多いハズ。

スマートウォッチに搭載されたさまざまなセンサが、心拍数や睡眠状態などの生体情報を計測し、日々の体調を把握して健康増進に役立つヒントを私たちに与えてくれます。

本格的な医療機器でもIoT化が進んでいます。手首に巻いて使用できるコンパクトなウェアラブル血圧計や、口腔ケアをサポートするスマート歯ブラシなどが代表的。これらの計測データは病院にいる医師とリアルタイムで共有できることから、遠隔診療や在宅介護などにおける健康管理や経過観察でも活躍する重要なツールとなっています。

モビリティ

街中に浸透しつつあるIoTは、MaaS(Mobility as a Service)と呼ばれる移動サービスの新しいカタチで私たちの「お出掛け」に便利さを提供してくれています。

MaaSによるサービスでは、IoTを活用して電車やバスなど公共交通機関の運行状況や混雑状況をリアルタイムで把握し、複雑な経路の中から最適なルートを選択したり、タクシー配車アプリで現在地からタクシーを呼んだりできます。

最近では、カーシェアリングやシェアサイクルなどの新しいタイプの移動サービスまで含めて、天気や時間帯、目的地によって最適な交通手段を選ぶことができるようになってきました。

また、IoTデータを用いた課金計算や決済サービスによってさまざまな交通機関の料金支払いを一元化できるのも、利用者の立場では嬉しいポイントです。

 

意外なところまで浸透しているIoT。「えー、そんなの身近すぎてIoTと思っていなかった」、なんていう方も多いのではないでしょうか?

あなたの生活を豊かで快適なものにしてくれるのはもちろん、もしかするとお仕事のチャンスも生み出してくれるかもしれませんよ!?