ものづくりの知っトク

自動測定ソフトウェアってこんなに便利なんです

こんにちは。モノづくりの現場では、試作機や製品を作ったら期待どおりの性能になっているか、確認しなければならないですね。そこで測定器の出番です。

測定器といっても何を測定するかで、その操作の複雑さは変わってきます。電圧計や温度計のような測定器なら、使い方にそれほど悩まないかもしれません。しかし、アンリツが扱っている通信用測定器となると、使う方にも技術的な知識が要求されます。目的の測定結果を得るためには、測定器の設定項目 (たとえば、周波数範囲や分解能)を変えると、測定結果がどう変わるかを理解している必要があります。

もし作業が定型化しているなら、測定器の操作も繰り返し作業になりますのでプログラムを組んで自動化しようという発想は自然ですね。

自動測定ソフトウェアの便利なところ

作業時間を減らす

第一の目的はこれでしょう。製品開発時の評価においては、試作品のパラメータを変えて繰り返して無線性能などを測定することがあります。測定器の操作をプログラム化しておくことにより、測定器のパネル操作の時間を減らし入力ミスも防ぐことができます。

測定できる人の範囲を広げる

測定を自動化するソフトウェアを用意しておけば、操作に必要な知識や経験のレベルを下げることができるので、より多くの人が測定業務をできるようになります。

合格・不合格を自動で判定する

これも作業時間削減につながります。たくさんある測定データを1つずつ確認して合否判定をするのは大変です。測定項目ごとに判定条件を設定しておくことで、ソフトウェアによる合否判定が可能になります。

測定レポートの書式を定型化する

測定した結果は、レポートに記載して記録に残すことが多いです。担当者ごとに別々のフォーマットでレポートを作成するのは、時間がかかりますし、記載内容や項目も統一されません。定型のフォーマットに沿って測定結果の取得からレポート作成までを自動化すれば、このような問題を解決できます。

どうやって自動測定ソフトウェアを実現するか

自社で自動測定ソフトウェアを作成する方法と他社から購入する方法があります。どちらにするかは、ソフトウェア作成の難易度や費用対効果などで判断することになります。自社で作成する場合は、測定器に対して測定条件を設定して結果を取得するところから始めると良いでしょう。測定器がイーサネットやUSB経由で制御できるなら、パソコンでExcelマクロを組んで自動測定をすることができます。

この例としてアンリツは、ワイヤレスコネクティビティテストセット MT8862A用の無線LAN測定サンプルソフトウェアを用意しています。Excelマクロで測定器を制御してみようという方には無償で提供していますので、アンリツの営業にお問い合わせください。

 

自動測定ソフトウェアを使ってみて、便利さを実感してみましょう。
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