ものづくりの知っトク

スマホの電波表示アプリ、どこまで「見える」?

赤いジャケットに金髪のお笑いタレントが「ここWi-Fi飛んでるな」とやっていたのは、皆さんも覚えていらっしゃるかと思います。このブログの読者の中には、「Wi-Fi飛んでるな」をネタでなく仕事や研究でやっている方も少なくないかもしれません。あるいは、趣味にしているマニアックな方も…!?

「電波を見たい」ニーズ

無線LAN(Wi-Fi)に限らず、飛んでいる電波を「見える化」したいというニーズは昔からあります。見えないものだからこそ「見たい!」というのは、人類古来共通の欲求なのかもしれません。

スマートフォンにはさまざまなアプリが提供されており、「見える化」のハードルはぐっと下がっています。身の回りを飛び交う無線LANの電波をグラフのように表示して強いアクセスポイントを探し出したり、接続している携帯電話基地局の情報を見つけ出して地図上に表示したり、信号強度を分析できるものなどがあり、グラフィカルな表示は専門知識がなくても見ているだけで楽しいものです。「お、そういうの使ったことある!」という方は、筆者と話が合うかもしれません(!?)。

ただ、アプリでの電波の「見える化」は限界があり、仕事や研究で正確な結果が欲しい時にはちょっと物足りなかったりします。3つほど理由を挙げてみます。

アプリの「見える化」は模式的なもの

アプリのグラフ表示は多くの場合、パッと見てわかりやすいようイメージとして描かれているだけで、実際の無線信号の「波形」を正確になぞったものではありません。たとえば、「出てはいけない電波が漏れ出てしまっている」ような姿は、アプリでは表示できません。

「数値」では示せない

2つの無線LANアクセスポイントの電波が届いている場所でアプリを使うと、2つの信号の強弱を大雑把に示してくれるでしょう。でも、どちらがどのくらい強いのかを正確に表示してはくれませんし、そもそもどのくらいの強度の信号なのか分析もできません。仮に強度を数値で表示できたとしても、その値が信頼できるかは怪しいです。

信号の「変化」は捉え切れない

電波は刻々と変動します。自分が通信している隣のチャネルに知らない信号が現れたり消えたり、あるいはどこからか突如、未知の電波が飛来して妨害波として振る舞い始めることもあります。こういった変化は瞬間的に現れることが多く、アプリで緻密に捉えて表示することは難しいのです。

もちろん、スマートフォンアプリが「見える化」の役に立つ場面もたくさんあります。電波の強弱や信号のタイプを色分けや濃淡で見せるヒートマップ表示や、地図に重ねて周辺一帯の電波環境をマッピングするような作業はたいへん得意です。でも、電波を正確に分析するのはちょっと苦手なのです。電波を正しく捉えて「見える化」したくなったら、専用のハードウェアとソフトウェアを備えた測定器の出番です! もちろん、高性能のケーブルやアンテナ、コネクタなども忘れずにそろえてくださいね!

測定器選びに困った方は、お気軽にお問い合わせください。