ちゃんと伝えたのに伝わらない理由

日々の仕事の中で、「ちゃんと説明したはずなのに伝わっていない」と困ってしまう場面はありませんか? 自分の伝え方が悪かったのか、と反省することもあります。ただ、同じようなことが何度も起きると、少し引っかかってきます。もしかすると、どこかで小さなズレが生まれているのかもしれません。
「伝えた」と「伝わった」は別物
私たちは「言った」「書いた」という時点で、どこか安心してしまいがちです。しかし、相手がそれをどう受け取るかは別の話です。説明を聞いた=理解した、ではないのです。ここのズレがあると「お願いしていたのと違うものが出てきた!」となってしまうのです。
伝わらないときに起きている3つのこと
前提がズレている
依頼をする側は、「なぜそれをやるのか」が分かっていて依頼をしますが、うっかり背景や目的を共有しないまま依頼をしてしまうこともあります。また、「先月と同じようにお願いします」や「いつもの形式で」といった表現も、相手も自分と同じ情報を知っているものとして使われがちです。前提が違うまま話が進めば、どれだけ丁寧に説明しても正しくは伝わりません。
情報量が多すぎる
正確に伝えようとして、必要以上に情報を詰め込んでしまうことがあります。結果として、相手にとってはどこが重要なのか分からなくなり、意味が掴みにくくなってしまうことも。特にメールや会議ではよく起こるパターンです。
確認をしない
同じ説明をしても、聞いた人全員が同じ解釈をするとは限りません。簡単な指示でも、人によって受け取り方はさまざまです。たとえば、「スライドに丸を二つ書いてください」という指示を受けたら、あなたはどのように描くでしょうか?

一口に丸と言っても、大きさや位置など、人によって描き方はバラバラです。
ズレをどう埋めるか?
まずは目的を伝えましょう。「イベント参加者のリストを整理してください」と言われても、それが次回開催に向けて参加者の分析をしたいのか、バックオフィスからのDM発送の準備なのかによって、優先順位やどのようなデータを入れるかも変わります。
次に、想定する完成形を具体的に共有しましょう。「早めに」ではなく「明日の定時までに」、「視覚的に分かりやすく」ではなく「棒グラフにして」など、具体的な指示をすることでやり直しを避けられます。目的や完成イメージを共有することで、「どの程度の仕上がりを求められているのか」を把握できるようになります。
最後に、「伝わった」かどうかを確認しましょう。お願いした内容を相手の言葉でまとめてもらうと解釈のズレを見つけられることがあります。分からなければ質問をしやすい雰囲気を作ることで、双方向のコミュニケーションがスムーズになりズレの修正もできるようになります。
「伝えた」ではなく「伝わった」状態をつくること。そこに意識を向けるだけで、仕事の進み方は大きく変わってきそうです。あなたも次に誰かへ依頼するときには、「相手は自分と同じように理解できるだろうか」と意識をしてみてください。