ものづくりの知っトク

時間効率の高いミーティングを実現する3条件

取引先との会議から社内の会議まで、ミーティングはビジネスパーソンにとって物事を前進させる大切な場。けれど、時間内で効率よく議論を進め、決定事項をまとめるのは意外と難しいですよね? ミーティングが紛糾し、相手から「予定時間なので」と打ち切られて、伝えたいことを十分に言えず悲しい思いをした経験がある筆者は、どうすれば効率よく進められたのか同僚とレビューしたものです。

本ブログでは、「時間」という観点に着目し、議事進行や準備で筆者や同僚が心がけていることをお伝えします。

明確な議題の設定

ミーティングでは、開催者が参加者についてわかっていることを洗い出したうえで、事前準備をどれだけ進められるかが「効率化」のキーです。これは、仕事の生産性向上にもつながります。

まずは、ミーティングの目的を明確にし、事前に議題や資料だけでなく、期待するアウトプットを参加者に共有することが大切です。議題には具体的なトピックや期待するアクションを含めるとより効果的です。そうすることで、参加者が事前に提案やアイデアを用意し、ミーティング中は議題に集中しやすくなるため、無駄な時間を避けることができます。さらに、アイデアの可視化や図示や構造化は視覚的にもわかりやすく、参加者の認識合わせにも役立ちます。

議題の例:

  1. お客さまの〇〇技術開発における目標と課題のお伺い
  2. 〇〇技術開発を成功させるための弊社からのA提案
  3. お客さまから弊社のA提案に対するご意見のお伺い
  4. 質疑応答

適切な参加者の選定

ミーティングには本当に必要な参加者だけを招待しましょう。専門知識を持つメンバーを招集できれば議論がスムーズに進み、必要な結論と次のアクションを迅速に導き出せます。また、小人数であるほど意見交換が活発になるという利点があります。

以前、筆者は関連のある商品Aと商品Bの両方に特別対応を打診するミーティングで、開発エンジニアを具体的に指名し忘れて声掛けを他の参加者に任せた結果、商品Aの部門しか開発エンジニアを出してくれなかったため結論を出せず、仕切り直しする羽目になったことがあります。

効果的な時間管理

ミーティング中は時間管理が肝心です。開催者は各議題に適切な時間を割り当て、終了10分前にまとめに入れるようにし、時間内に結論を導き出せるようにしましょう。他の参加者に書記やタイムキーパーをお願いするのも有効です。開催者は自ら期待するアウトプットを導き出せるよう、議論が横道にそれたり、ミクロな部分や枝葉の部分で空回りしたりしている場合には、争点を整理して議論を本筋に戻すことに集中できるようになります。

さいごに

ミーティング時間の効率化は重要ですが、時間を優先するあまり一部の参加者しか発言しない状況は避けたいところです。筆者は北米の同僚と初めてミーティングをした際に、本題に入る前のアイスブレイクというたわいもない雑談に費やす時間がアジアの同僚と比べて長いことに驚き、どのタイミングで本題に入ったら良いのか迷ったものです。「時間が限られているので早く本題に入りたい」と思いましたが、アイスブレイクには、笑いをもたらして場を和らげ、全員が話しやすい雰囲気を作る効果があるため、お互いの距離を縮める方法として付き合う方が得策だと気付きました。明確なコミュニケーションや全員の積極的な参加があってこそ、時間の効率化は効果が出ると言えるでしょう。

 

アイスブレイクについては、こちらのブログをご覧ください。