開発日程厳守!悩めるエンジニアを救うヒント

開発スケジュールを守ることはエンジニアにとって欠かせない使命です。とはいえ、限られた時間で効率よく開発を進めるのは簡単なことではありません。特に、新製品開発では、営業部門からの期待とプレッシャーに耐えながら、スケジュールの維持と高品質を両立するために、毎日試行錯誤の連続です。
今回は、開発スケジュールの遅延リスクやその要因、そして効率化のヒントをお届けします。
開発工程における遅延リスク
製品開発の工程は、一般的に企画、設計、試作、評価、量産準備といった段階に分かれています。どの工程も重要ですが、その中でも試作と評価の工程は遅延リスクが高いと言われています。特に評価工程は製品の品質を確保するためのステップであり、多くの時間と労力を必要とします。この工程が計画通りに進行しない場合、全体の開発スケジュールが遅延して、商品のリリース時期に大きな影響を与えることがあります。
試作と評価工程でなぜ遅延するか?
試作と評価工程が遅延する要因には以下が考えられます。
品質を確保するためのテスト: 製品が要求仕様を満たしていることを確認するため、さまざまなテストが必要となります。さまざまなシチュエーションを想定したテストには、多くの時間が必要となり工程が長引く原因となります。
設計の不備と不具合の修正: 評価段階で設計上の不備や不具合が発見されることがあります。不具合の原因を特定し、修正とテストを行うというサイクルが繰り返されるため、膨大な時間が必要となります。
複雑なテスト手順:法的な規定がある製品では、特定の測定条件や設定が必要なテストがあり、その準備と実施に手間がかかり、工数を増やします。製品の機能が多様化すると、測定パラメータが増加して、より複雑な手順となり多くの時間とリソースが必要となります。
評価工程の工数を削減し、遅延を抑える効果的な方法
試作と評価工程の効率化を図るためには、次のような方法が効果的です。
専用の測定器や評価ツールを活用することで、測定や設定にかかる時間を短縮できます。たとえば、事前に設定された測定条件を自動的に適用したり、試験手順を設定して複数のデータを連続で取得したりする機能を活用すれば、作業効率が飛躍的に向上します。また、夜間や休日に連続運転させることで、評価期間を短縮することも可能です。 便利な自動測定ツールについては、こちらのブログでご紹介しています。
さらに、繰り返し行うテストや数値データの解析をソフトウェアで自動化することで、手作業の負担を軽減し、短時間で精度の高い結果を得ることができます。CI/CD*ツールと組み合わせることで、ソフトウェア開発プロセスを自動化して効率化する方法もあります。
それと、チーム間のコミュニケーションも忘れずに、設計者と評価担当者の間でスムーズな情報共有を行うことも、手戻りをなくすために大切です。試作と評価工程を効率化するツールや手法を積極的に取り入れ、開発プロジェクトを成功に導きましょう。
評価用の測定器やツールのご相談はアンリツまでお願いします。
* CI/CDは「Continuous Integration(継続的インテグレーション)」と「Continuous Delivery/Deployment(継続的デリバリー/デプロイメント)」の略称です。