ものづくりの知っトク

繰り返し発生する作業ミスを減らすには

日々の業務では、業務の抜け漏れがないか、仕上がりに問題がないか、など必ず確認作業がありますが、人はどんなに熟練していても、注意不足や思い込みによるミスを完全に防ぐことは難しいですよね。

筆者は 最近、とあるプログラムの修正に伴い、チェックリストの見直しをしました。実際にプログラムを使う人たちで項目の要否や順番を確認し、かつ具体的な記載を心がけましたが、果たしてミスを防げるでしょうか?!
本ブログでは、ミスを減らすためのチェックリスト作成時と使用時のポイントについてお伝えします。

チェックリストを作る目的

まずは、作業項目の確認、進捗状況の確認など目的を明確にしましょう。作業手順については、マニュアル作りのコツでもご紹介しています。

チェックリストは、単に作業ミスを減らすだけではなく、作業の「見える化」をすることで、無駄な作業を削減することができます。ミスが発生する前に未実施の作業を見つけられたり、ミスが発生した場合も、どの段階で問題があったのかを特定しやすくなったりします。

チェックリスト作成時に気を付けるポイント

現状分析:どの工程でミスが発生しやすいのかを特定します。過去のデータを活用したり、作業者へヒアリングをしてみたりしましょう。

具体的な項目を設定:作業工程を分解し、それぞれのステップで確認すべきポイントを洗い出します。曖昧な表現を避け、「部品AをXに取り付けたか確認」など具体的に記載しましょう。

順序を明確にする:実際の作業手順に沿った項目の並びを意識すると、作業者が使いやすくなります。準備、作業、確認など、カテゴリー分けすると、どの段階の何の作業をしているのかわかりやすくなります。

関係者の意見を反映:実際に使用する人や管理者の意見を取り入れて、実用性の高いチェックリストにしましょう。

現場テスト:リスト通りに作業が進められるか使ってみて、不足や冗長な項目がないか確認しましょう。

チェックリストを効果的に使うポイント

せっかく作っても、使ってもらえなければ意味がありません。

日常的な使用:日々の作業に組み込むことで、チェックリストの使用を習慣化しましょう。 誰でもわかりやすいフォルダに格納したり、紙媒体であれば目につく場所に置いたりして、アクセスしやすくしておきましょう。

デジタルツールの活用:タブレットやスマートフォンを使ったチェックリストは、リアルタイムでの共有や記録ができます。また、関連情報も一緒に保存できて便利です。

適度な長さ:あまりにも項目が多いと、逆に作業者の負担が増えてしまいます。重要なポイントに絞り簡潔で要点がわかる文章で作成しましょう。

定期的な見直し:作業環境や手順が変わったタイミングで、チェックリストの内容も見直す必要があります。定期的にアップデートすることで、現場に即したリストを維持しましょう。

教育とトレーニング:チェックリストの意図や使い方を理解してもらうための教育が欠かせません。また、定期的なトレーニングを通じて、全員が正確に使用できるようにしましょう。

チェックリストは、シンプルながら作業ミスの削減だけでなく、全体の効率化にも役立ちます。使用する人たちが使う目的を理解していれば、惰性でチェックをすることを避けられます。現場のニーズに合わせて、継続的に見直してよりよい内容に改善するようにしていきましょう。