人との関係のヒント

部門間の「壁」を解消する方法

皆さんの職場では、「あの部門とは話が通じにくいな」と感じたことはありませんか? 製品開発、営業、カスタマーサポートなど、業務で関わる他部門とのやり取りで苦労した経験は、きっと一度はあると思います。
筆者も以前、相手部門のことをよく理解せずに依頼をしてしまい、誤解から納期が間に合わなくなりそうになり、大慌てしたことがあります。

今回は、部門間の壁を解消するための工夫をご紹介します。ちょっとしたことの積み重ねで、変化が生まれるかもしれません。

部門間の「壁」の原因と対策

1. 相手の部門について知らない

すれ違いの原因の多くは、「お互いの業務内容や優先事項をよく知らない」ことです。たとえば、相手部門の「取り組みで優先していることは何か」「どんなことに困っているか」などを知らないまま依頼をしてしまうと、相手からは「なぜこんなことを頼まれるのか?」と思われてしまいがちです。相手の立場から見た課題を理解するようにすると、壁が薄くなるかもしれません。

2.目的が一致していない

部門ごとにKPIや目標は違っても、最終的なゴールは「より良い製品・サービスを届けること」。部門によってゴールまでのアプローチが異なるかもしれませんが、共通の目的をしっかり共有しましょう。たとえば、営業部門は売り上げと納期が最優先、開発部門は品質と性能を重視します。これらが上手くリンクしていないと、お互いに「なんでそんなことをしているんだ?」となってしまいますよね。お互いの部門がゴールに向かってどう貢献できるかを知ることで、同じ方向を向いて進めるようになります。

3. 連携体制が整っていない

部門間連携が取れる体制が整っていないと、「あちらの部門が何かやっているらしい」と他人事になってしまいがちです。たとえば、営業部門が顧客ニーズを把握していたとしても、その情報が関連部門に共有されなければ、より良い製品を提供するための開発や施策に反映をすることができません。窓口を明確にし、定期的に情報共有をする場を設けましょう。リアルタイムで複数の人に情報を共有できるコミュニケーションプラットフォームの利用も役立ちます。

形式ばった会議だけでなく、ちょっとした雑談のような場も効果的です。頭の中にぼんやりとしたアイデアがある段階で「ちょっと営業の人の意見を聞いてみたい」と気軽に対話を始めてみるのも良いでしょう。大きな問題を軌道修正ができるうちに見つけられるかもしれません。
これまで関わったことのない部門に業務を依頼するときは、「生産性を高めるアイスブレイク術」も参考にしてください。

 

部門間の「壁」は、一朝一夕に壊せるものではありませんが、日々のちょっとした行動や意識の持ち方の工夫で、自然と壁が薄くなっていきます。社内の風通しをよくして自然なコミュニケーションが生まれるようにし、ゴールに向かって協力体制を作っていきましょう。
皆さんの職場では、どのような取り組みをされていますか?